子供が建築士になりたいという夢を語った時、彼らに何を伝えられるのか ~一級建築士試験に合格した私の場合~

夢は建築士になること

先日、ツイッターのフォロアーさんから

今年小学校を卒業したお子さんの卒業文集で

将来の夢が「建築士」と言うお子さんが沢山いた

というリプをいただきました

私の本業は「建築士」です。

これまで住宅や集合住宅、会社社屋、工場、店舗、テナントビル、

ホテル、商業施設と様々な建物を設計してきました。

そんな経験から「建築士になる」ということについて

思うことを書いてみたいと思います

ちなみにトップの画像は

私が最も尊敬する建築家ミースファンデルローエの代表作ファンズワース邸

「建築士」という職業は、色々呼ばれ方があって

一級建築士、二級建築士、木造建築士、設計士、建築家 等々

実際にこの職種につかれている方にとっては

それぞれ別々の意味があり、こだわりがあり

それについて長々と書いている方も多いのでここでは割愛します

実際それぞれ異なりますが

「建築を設計する」という点では共通しており

お子さんが「建築士になりたい!」と思う気持ちとあまり関係ないので。

私も正直名称なんてどうでもいいと思っています

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ル・コルビュジェのサヴォア邸

建築士とはなにか

建築士とは何か?

字のごとく建築を設計する人です

でも、建物の設計図を書くだけではありません

設計図を書く以外にやることが沢山あります

① 家を建てたい人の相談にのる

② その人とその家族の生活や趣味、仕事、収入、夢、好きなもの等を聞いて

それを行う場所について的確にアドバイスをしてあげる

③ そうやって考えた場所を建物の形に変えてその人に的確に伝える

④ 建物の設計図を書く

⑤ 設計図を書いた建物がその人の出せる予算で立てられる方法を考える

⑥ 役所にその建物を建てるための手続きをする

⑦ 設計図を使って大工さんに立てる方法を伝える

⑧ 大工さんが設計図通りに作れているかチェックする

⑨ 完成したら設計図と違いが無いか確認する

⑩ その人が住んでから困ったこと起こったら相談にのる

と④の設計図を書く以外にこんなに沢山やることがあります

色々な方に聞かれることですが、

建築士になるには絵が上手くなくてはいけないんですよねとか

デザインセンスが良くないといけないんですよねとか

建築士=かっこいいデザインの家を絵で描く人

と思われいて、だから必要な能力は

デザインセンスと絵が上手い事

と思われがちですが

実は建築士の最も大切な能力は

幅広い知識とコミュニケーション能力だと考えています

建築士になりたい人はこういう事をしよう

上で、建築士に必要な能力を

幅広い知識とコミュニケーション能力と書きました

建築士になりたいなと思う人はぜひその能力を身につける

努力を今から沢山して欲しいし

沢山の経験を積んでほしいと思います

幅広い知識を得る

沢山の事を知っていれば知っているほど

② その人とその家族の生活や趣味、仕事、収入、夢、好きなもの等を聞いて

それを行う場所について的確にアドバイスをしてあげる

を具体的にしてあげることができます

本が大好きな人の家を建てることになった時、

自分が沢山の本を読んでいたら、

あの本のあそこが面白かった、この本はちょっと私の考えと違った

と本好きのその方と沢山お話することができます

この本はよく読む本なので、デスクの近くに置きたいですねとか

この本は将来子供のために読んであげる本だから今はしまっておきましょうとか

音楽が好きな人の家を建てることになった時

自分が様々なジャンルの音楽を聴いていたら

クラッシックを聞くなら、こうやってスピーカーを置くといいですねとか

ポップスがすきなら、子供とダンスするスペースがあるといいですねとか

運動が好きな人の家を建てることになった時

自分もトレーニングやジョギングをしていたら

このトレーニング器具を使った後は

シャワーを浴びたいので浴室が隣だといいですねとか

ジョギングシューズをここに置いておくと走る時えらびやすいですねとか

絵が好きな人の家を建てることになった時

カンディンスキーの絵はカラフルだから壁紙はシンプルな方がいいですねとか

画集はココにお酒と一緒に置いておくと読みながらお酒が飲めていいですねとか

そうやって沢山の知識が必要になってきます

だから君たちに今できる事は

国語、算数、理科、社会、音楽、図工、体育、道徳

全部の勉強を一生懸命学ぶこと

ありとあらゆる知識を持っていることで

家を建てたい人の気持ちに近づけて

その人が本当に楽しく生活できる家を建ててあげることができます

そのためにも、好きな事だけじゃなくて

好きではない事、今まで見たことも聞いたこともない事

全ての事に興味を持って自分も楽しむ努力をしてください

コミュニケーション能力を鍛える

コミュニケーション能力は家を建てたい方の

心の中の思いや、頭の中の考えを引き出して理解し

具体的にしてあげるのに必要です

そのためには友達を沢山作りましょう

そしてその輪をどんどん広げて沢山の人と知り合いましょう

家を建てる人がアメリカ人だったら英語で話せないといけないし

家を建てる人が中国人だったら中国語を話せないといけない

語学を勉強することも必要

沢山の場所に行き沢山の人と知り合い

沢山の人と話をする

そんな能力も建築士にとってとても役に立つ能力です

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フランクロイドライト 落水荘

建築を志す人たちへ

皆さんよく知るイタリアの建築家レオナルド・ダ・ヴィンチは

建築、芸術、音楽、数学、解剖学、幾何学、生理学、動物学、植物学

天文学、気象学、地質学、地理学、物理学、光学、力学、土木学etc

とあらゆる学問に精通していたことで知られています

建築を志そうと思ったら

そのために必要なのは、物理?数学?一級建築士の資格?

という小さな範囲にとどまらず

どんなことにも興味を抱き

レオナルド・ダ・ヴィンチのように多くの学問に精通するために

沢山の事を知る努力をしてみてください

それはきっと将来建築を考えるときに役に立ち

豊かな建築を創造する手助けとなるでしょう

そんな建築家になってくれることを心から祈っています

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