この蝶昔はいなかったよね?この蜂最近見ないよね、どこいっちゃったんだろう?原因は全て人間の都合??

アオスジアゲハって子供の頃いませんでしたよね

ふと気が付きました。

地面に止まるアオスジアゲハ。

子供の頃、地面に止まる蝶って

沖縄とかの南国にはいるけれど

東京にほとんどいませんでしたよね

子供の頃によく見た蝶は、

モンシロチョウ、キチョウ、アゲハ、クロアゲハ、シジミチョウ

とこの位?

青いアゲハは見た記憶がありません

ちなみに私は40代

ではこの南国にいそうなアオスジアゲハ

いつ頃から東京でも見られるようになったのでしょうか

それを探るには、このアオスジアゲハの生態を

知る必要がありそうです

アオスジアゲハはどこに卵を産む?

モンシロチョウはキャベツの葉

アゲハは蜜柑の木

これは、どこにでも載ってるし、

誰でも知ってるし、サピのテキストにも載ってる常識

ではアオスジアゲハは?

アオスジアゲハは、クスノキに卵を産み付けます

クスノキはこれ

f:id:surasura2525:20190627202143j:plain

モンシロチョウやアゲハと違って

こんな巨木に卵を植えるのです

そして、幼虫はクスノキの葉を食べます

つまりクスノキがないと

アオスジアゲハは育ちません

クスノキはどこに生えているのか

では、クスノキはどこに生えているのでしょうか?

下は、クスノキの巨木の分布図

f:id:surasura2525:20190627203647j:plain

地図で明らかなように、南の温かい地域に多い木ですので
当然もともと東京にはあまり生えていない木。

九州とか沖縄とか四国とかの温かい地方に多いので、

アオスジアゲハも、温かい地域に住む蝶です

ではなぜ、いま東京に多いのか。

東京で「木」が生えている所と言えば

一番に思いつくのは公園、そして街路樹。

街路樹は、東京オリンピックの頃に植えられ初め

昭和40年に自動車の騒音、排気ガス、粉塵等の公害対策として

道路の緑化が検討され初めました。

我々世代が子どもの頃よく、

「光化学スモッグ」の発令警報がでていましたよね

夏休みなんかほぼ毎日。

そんなの関係なく外で遊んでいましたが。

つまりそれだけ、大気が汚染されている時代でした

そこで、昭和47年に街路樹等調査委員会が設立し、

樹木を植えられる道路の96%に街路樹が植えられました

その頃を境目として、一気に街路樹が増え、

40年代には、10万本程度だった街路樹が、

2000年には50万本、現在では100万本にまで増えました

下の表は、東京の街路樹の本数の推移です

東京都が発行しているデータです。

f:id:surasura2525:20190627205050j:plain

そして、この街路樹として様々な木が植えられたのですが、

多かったのが下記の表の木々達

これは国土交通省のデータ

f:id:surasura2525:20190627210013j:plain

当然1位はイチョウ。

で、目的のクスノキは8位

関東で植えられた街路樹の3.5%がクスノキになります。

上の比率で言うと

私が子どもの頃植えられたクスノキ

10万本の3.2%で3200本くらいだったのが

2000年頃には1万6000本

現在では、3万本以上も植えられている計算になります

そうして、街路樹とともに東京にやってきた

アオスジアゲハの幼虫は

東京で羽化し、

東京の空を羽ばたき、

どんどん増えていったのです。

私が子どもだった40~50年代にはほとんど見られず

現在、沢山みられるのはこういった

都市計画によるものだったのです。

ちなみに、当時代わりによく見かけたアゲハ

かつては、家の庭に大きな蜜柑の木を植えている

お宅が沢山ありましたよね。

その家が建て替えになると、虫が付くという理由で

どんどん切られて今はほとんどみかけません。

それで、アゲハも一緒に減っていったのです。

ライポンって知っていますか?

東京の城東地域

特に大田区、品川区、目黒区辺りで

我々世代が子どもだったころに

そんな名前で呼ばれていた蜂がいます。

本名は コマルハナバチ

f:id:surasura2525:20190627211529j:plain

この子。

見覚え有りませんか?

私は渋谷区出身なので、ライポンではなく

キーバチとかキークマとか呼んでいました

黄色くて小さくてコロコロした刺さない蜂です。

余談ですが、ライポンという名前

この蜂を手に持っていると、洗剤のようなにおいがしたため

この時代に売っていたライオンの洗剤

「ライポンF」

が語源と言われています。(所説あり)

この蜂を捕まえて手に持って遊んだり、

お腹に紐つけて飛ばしてみたり

しかし、この遊びどうやら東京23区だけ

しかもその中でも西側地区に限定されています。

どこにでもいるはずの昆虫なのに、

どうしてこんなにも地域限定なのでしょうか?

ヒントは、この蜂が集まる木

どこにでもあった小さな白い花が咲く木に

集まるので、子供の頃

その木の下で待ち構えてこぞって取って遊んだものです

その6月頃に小さな白い花の咲く木

ライポンの木なんて呼ばれていましたが

本名はネズミモチ

f:id:surasura2525:20190627212249j:plain

こんな感じの花が咲く木。

ネズミモチってどんな木?

ネズミモチは、汚染物質に非常に強く

道路に面する場所に植えてもしっかりと育ちます

そのため、街路樹や生垣などとして植えられました。

ココでも街路樹?!

でも、街路樹だったら23区だけ、しかも西側だけ

っていうのはおかしいですよね。

それ以外の理由があります。

この時代、東京23区西側に大量につくられたものがあります。

マンションです。

下のグラフは、国土交通省の出している賃貸住戸の着工数

昭和40~50年代にグーッと上昇しています

f:id:surasura2525:20190628093652j:plain

ネズミモチは、排気ガスなどの汚染に強く

かつ丈夫そして何より安価でした。

マンションを建てる場合、区の条例で緑化も一緒にさせられます。

安価な樹木を大量に植えたい。

そこで使われたのがこのネズミモチ。

そのため、この限定した一部地域にだけ

ネズミモチが大量に増え、その結果その蜜を吸う

コマルハナバチが増えたというわけです。

余談ですが、

コマルハナバチ、いつもは刺さないけど

最期に死ぬときに一回だけ刺して絶命するという

都市伝説がありましたが

・・・嘘です

この黄色いコマルハナバチは刺しません。

絶対に。

というより針がありません。

コマルハナバチに限らず

ほとんどの蜂は、オスに針はありません。

黄色いコマルハナバチは全て雄です。

雌は黒

黄色い蜂を捕まえている以上全部が雄なので

絶対に刺さないというか刺せないのです。

あれだけ沢山植えられたネズミモチ

最近はほとんど植えられなくなりました。

ネズミモチに変わって植えられるようになったのは

カナメモチ

葉っぱが赤と緑の混ざった木です。

ネズミモチはカナメモチにとってかわられ

それにあわせてコマルハナバチもいなくなりました。

他にもあります

アオスジアゲハのように昔はいなかったけど今は多い

コマルハナバチのように昔いたけど最近いない

という昆虫や植物は他にもたくさんいます

シジミチョウ、カマドウマ(便所コオロギ)、ショウリョウバッタ

あんなにいたのに今はいませんよね

ナガミヒナゲシ

f:id:surasura2525:20190627224258j:plain

こんなオレンジの花、昔はありませんでしたが、

今やたらと生えてますよね

原因は温暖化です。

舟で南方から運ばれてきた種が

昔は発芽生育しなかったのに、

今は、平均気温が上がり

発芽生育するようになってしまいました。

そこには人間が作りだした都合と

人間が壊した自然が大きく影響しています。

生態系を変えてはいけないと声高らかに言いつつも

そのすぐ横で、人の営みが自然の生態系を

すこしずつ変えてしまっているのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA